まぁた酔っ払って帰ってきた ページ23
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酔っている涼太は本当にめんどくさい。
「それで....ねえ、聞いてる？」
『聞いてる聞いてる』
食器を洗いながらゆずるさんと飲みに行った時のお話を聞かされている俺。
歳上の方に可愛がられているこの人は本当にかわいいと思う。
『楽しかったんだね、よかったよかった』
そう言って頭を撫でればすり寄ってくる涼太にきゅん。
「お風呂はいろっかな」
『ん、酔ってるんだから気をつけてね』
「じゃあ一緒に入ってよ」
『えー...それは...』
「俺が心配じゃないの？」
なんて上目遣いで言われればドキリと高鳴る胸。
『...しょうがないな』
「ふふ、じゃあ行こっか」
ちゅっと唇に軽くキスを落として嬉しそうに俺の手を引く涼太。
脱衣場に着くなり、「はい」と腕を広げて俺の前に立って。
「A、脱がせて」
『自分で脱いでよ』
「酔ってるから自分でできない」
『...もう』
あー、かわいいなあ！めんどくさいけど！！
なんて思いながら赤いチェックのシャツのボタンを外していく。
「A、」
『ん？...ん』
名前を呼ばれて涼太をちらりと見れば唇にキスを落とされて。
「ふふ、かあわい」
『...。』
満足そうに笑ってまたちゅってされた。
最後の一枚を脱がすと胸の飾りにたまたま触れてしまった手。
『あ、ごめ』
「Aのえ っち」
『...。』
ほんっとうにこの人は！
お酒のせいでほんのり赤い頬に、とろんとした瞳とぷるぷるの唇。突っ込まれてばっかの俺だけど、今日は俺が涼太にぶち込んでやりたい。
なんて、酔っ払いを襲う趣味はないからそんなことしないけど。
『...はい、パンツは自分で脱いで』
「全部ぬがせて」
『...むり。』
「なぁんで」
『...。』
言えない。脱がせば目の前に晒される涼太のそこを、かわいがりたくなるからなんて言えない。
『自分で脱がないんだったら一緒にお風呂入んないから』
「んんー...わあった、自分で脱ぐ」
ふう、と一息つけば今度は俺の服に手をかけて脱がそうとしてくる。
『ちょ、自分で脱ぐって...！』
「脱がせてくれたお礼だから」
と、脱がすだけなのにやけに身体を触ってくる。
触れられる度にぴくりと身体を震わす俺を見ては嬉しそうに笑って。
『っん...』
「ふふっ、ごめんね」
俺と同じように胸の飾りに触れた手は絶対わざと。
「新しいの付けなきゃ」
なんて、薄れたキスマークを見た涼太の呟きは聞こえなかったことにする。
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作者名：東雲 | 作成日時：2023年2月4日 1時
