-dt- ウワサのふたり。 -男主- (ページ18)

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俺の事だけ信じてればいいのページ18

※架空のアイドルちゃん登場します！

「あなたマネージャーさん...？」
『ああ、はい。』

それスノの休憩時間。ゲストの女性アイドルが真っ先に向かったのは、俺のマネージャーであるAの所。

「え、ちょーイケメンですね！！」

スタジオ中に響くそのセリフに、各々喋っていた数人が顔を上げて。

「...すっごいな。」

一緒に喋っていた康二が引きつったような笑顔で言う。

若い女の子はグイグイ行けてすごいなあ...なんて感心している場合ではない。恋人が女性に迫られているんだ、どうにかしてAの貞操を守らなければならない(ちがう)。

「だれだよ、よくわかんねえアイドル呼んだの」
「こら翔太」

てかあなたさっきデレデレしてましたよね？
やんわりと離れようとするAを見る。

背は平均的だけど、スーツを着こなすスタイルの良いA。大きな目は長めのまつ毛が覆って、スっと通った鼻筋に薄めの唇は口角がきゅっと上がっている。女の子が放っておけないようなれっきとした成人男性だ。

まさにアイドルとか、俳優顔負けのポテンシャルに1度高校の帰り道話したことを思い出す。

「Aってほんとに顔整ってるよね」
『え？なに急に笑』
「アイドルとか向いてそうだけどなあ」
『そうかなぁ。それよりも俺は涼太を傍で支えたいな。』

そう言って夕陽に染った髪をなびかせて、綺麗に微笑むその姿は一生忘れられないだろう。

「...ぜってーわざとじゃん」
「おーおー、翔太くんお怒りですか？」

お手洗いから帰ってきたふっかを無視して、ブツブツと呪いのように翔太がつぶやく。

「Aから離れろAから離れろAから...」
「こっっわ！だてさんどうにかして！？」
「ははは...」

忘れてたけど、翔太って結構Aに過保護なんだよな。
さっきまで分かりやすく彼女にデレデレしていたのにAが絡むとこうなるんだから。

「収録再開しまーす！」

なんて言うスタッフさんの声に救われる。

ちぇ、と残念そうにAから離れる女性アイドル。ホッとしたのも束の間、耳元で何か囁いて、なんと耳に口付けまで。これにはみんなが立ち上がった。

「(○す○す○す) 」
「(俺らのマネージャーに何してくれてんの？)」
「(どうしよう、Aさんが穢れてしまった...！)」

「(A、大丈夫かな...)」

スケジュール帳を握って何かを堪えるAに後ろ髪引かれながら、収録に集中しなきゃと気を取り直した。