-dt- ウワサのふたり。 -男主- (ページ11)

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よっぱらいページ11

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「なんか涼太が酔っ払ってっから迎え来て」

そう翔太から連絡が来てすぐ飛び出た。
あの涼太が酔うって何事なの。

翔太から送られたお店に行き個室の扉を開けると、送迎無しでと言っていた3人がそこにいて。

「A～おっちー」
『お疲れ様。さっくんも飲んでたんだ』
「にゃす。」

どうやら江戸川トリオで飲みに来たようだ。涼太を見るとほんのり肌が赤くなっている。

『で、涼太はなんで酔ってんの？』
「しらね。けど強い酒めっちゃ呑んでたよ」

「にゃはは」と笑うさっくんに続いて「ふはは」なんて変な声で笑う酔っ払いのほっぺをつんつんと指す。

「あれ？A？」
『そうだよ。そろそろ帰ろ？』
「やだ。Aものも？」

とろんとした目つきと舌っ足らずな甘い声にえへへなんて口元を緩めながら涼太の頭を撫でる。

「...」

なにしにきたんだよ、と翔太から冷たい視線を感じて咳払いをする。

『だめ、帰るの。ほら、2人にばいばいして』
「...わかった。ふたりともありがとお」
『いくらあれば足りる？』
「あー、良いって良いって。」

はよ帰れバカップル。そう言ってしっしと手で追い払う翔太。

『ごめん今度お礼する。2人も呑みすぎないようにね』
「了解でやんす！涼太ばいばーい！」
「はいはい、貸し1な」

涼太の腕を肩にかけて腰に手を回し支えながら車へ向かう。助手席に座らせて運転席へ。

『出発するからシートベルトして』
「できない」

動く気のないその姿にしょうがないなと助手席に身を乗り出して、腕を伸ばしてシートベルトを引っ張る。抱きついてるみたいで恥ずかしいなんて思ってると耳に息を吹きかけられる。

『ひぁ』
「んふふ。かわい」
『っもう、』

かち、とシートベルトが固定されたのを確認して離れようとすると腕を引っ張られて、涼太の胸板に鼻をぶつける。なかなか離してくれない。

『おうち帰ってからイチャイチャしよ』
「...うん」

ようやく離してくれた。

＿＿＿＿＿

運転中、ハンドルを握る手に涼太の手が伸びて指が絡まる。

大事なアイドルを乗せた車を片手運転なんて絶対したくなくて困ってしまうけど、繋がれた手と満足そうに俺の手をいじいじする涼太を見てたらそんなのどうでも良くなった。
もちろん安全運転を心がける。

家に着くなり壁に押し付けられて、そのまま玄関で、なんて。

「おうち着いたからイチャイチャしようね。」

お酒に飲まれた涼太は、待てができない狼さんだったようだ。