-dt- ウワサのふたり。 -男主- (ページ2)

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ウワサのふたりのあさページ2

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布団が擦れる音と、小鳥のさえずりで目を開く。

「おはよう。」
『っ、おはよ」

愛おしそうに見つめてくれるその視線に未だに慣れない。

逃げるように慌ててベッドから降りると、足元にあったなにかを踏んで滑って、そのままベッドに尻もちをつく。

ぽい、と投げられたふたり分のバスローブが視界に入って、これのせいか...と思うと同時に昨日の夜を思い出して顔が熱くなる。

「大丈夫?」背中からの問いかけに振り向いて大丈夫、と返すと下着しか身につけていない涼太が目に入って固まる。

耳まで熱くなってきて、真っ赤になっていくのがわかって恥ずかしい。それを知ってか知らずか俺の耳にキスを落として寝室から出ていく愛しい背中を見つめる。

『今日も大好きだあ....』

ぼすんと音を立ててベッドに背中を預ける。枕を手にしてぎゅうと抱きしめると視界に涼太の顔が入って。

「俺は愛してるんだけどな」
『び！っくりしたあ....』
「起きないなら襲っちゃうよ」
『っ、起きる！起きるから退け、っん』

長い口付けに頭がふわふわして。涼太は服を着ているのに俺は上半身裸で、恥ずかしくなってまた枕を胸元で抱きしめるとそれは涼太の手によってあるべき場所に置かれる。

掴むものが無くなって彷徨う俺の手をするりと撫でるとゆっくり指を絡めてシーツに押さえつける。

ちゅ、と音を立てて離れると銀色の糸がぷつんと切れる。

『っはぁ、』
「ほら、遅れちゃうよ」

唇についたどちらのものか分からないものをぺろりと舐める涼太は色っぽくて。誰のせいだよ！と投げつけた枕も物ともせずにキャッチして。

「続きは夜しようね」

俺だけに見せる、いたずらに微笑むその顔もいじわるなところも。結局涼太ならなんでも許しちゃうんだななんて、いわゆる惚れた弱みってやつ。

＿＿

渡「ちょっと待ったんだけど？」
『すいません....』
渡「早めに着くようにしてるだろうからいいけどさ」
宮「ごめんね翔太、俺のせい」
渡「...だろうな」

赤信号。翔太と楽しそうに話す涼太をバックミラーで見ているとバックミラー越しに涼太と目が合ってしまい慌てて視線を信号に移す。

止まってる間ずっと視線を感じて「Aに穴あくぞ」と笑いながら言う翔太に、熱い視線を送る犯人は涼太だなと察する。

ああ早く、青信号になってくれ。