君も家族

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涼太side3



朝ごはんを9人分作って、ひとつはおぼんに乗せて、康二の部屋へ持っていく。


ｺﾝｺﾝｺﾝ
涼太)おはよう。康二、起きてる？


ｶﾞﾁｬ
康二)おはようございます。

涼太)今日はフレンチトーストとコーンスープにしてみたよ。このハチミツかけて食べてね。

康二)ありがとうございます。

ｶﾞﾁｬ



康二は８時には確実に起きている。

長い前髪で顔は見えないけど、しっかり目は覚めてるみたいだから、朝は強いんだと思う。



一度、朝にバタバタしていて、朝ごはんを持っていくのを、忘れてしまった日があった。


気がついたのは、康二が大学へ行ってしまったからで、何も食べないまま行かしてしまった。


帰ってきてから、謝罪と共に「コンビニとかで買ったの？」と聞くと、小さく首を振ってから「お腹すいてなかったから大丈夫です」って。


でも康二は大学の昼飯も食べてないみたいで

俺のレストランでバイトをしている正門くんが康二と大学が同じで、

正門)毎日、お昼にペットボトルのジュースを買って、食堂の隅で1人で本を読んでますよ。

って、教えてくれた。


お弁当を持たせたこともあったけど、「あまりお腹が空かないので、朝と夜だけで充分です。ご丁寧にありがとうございます」って、、、。


俺は康二がずっと心配で仕方ないんだよ。

大切な家族の1人だから。

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