消えない記憶 ページ9
佐久間side
1人になり、またあの時の状況を思い出す。年下に先を越されてなにも動けなかった自分が嫌になる。
佐久間『涼太...めめ...。ごめん...。』
謝ったってなにも変わらないのに、後悔ばかりでてくる。
いつも弱音を吐く時は、1人だった。
でも涼太の前では言えるようになった。
いつの間にかそれが当たり前だったから1人での回復方法を忘れちゃった。
佐久間『俺、どうすればよかったんだろうね。』
誰も返してくれない。
俺のその言葉は空へと消えていった。
いつの間にかまた力を込めすぎたみたいで、手の平から血がでていた。
めめも凄い血がでてたな。
それに比べたらこんな血なんて...ああ、ダメだ。またネガティブな考えになっちゃう。
自分に自信の無かったあの頃みたいに。
しばらくぼーっとしていると携帯が鳴った。
翔太からだった。
佐久間『もしもし。』
渡辺『目黒、手術終わったぞ。○○階の○○って所にいる。』
佐久間『わかった。今行く。』
翔太に言われて向かうと、先にみんなきていた。
今日は様子見の為にまだICUにいるからガラス越しでしかみれないらしい。明日までに状態が安定してたら一般病棟に移動できるそう。
岩本『目黒、打撲とむち打ちと右腕右足が骨折だって。開放骨折だから出血酷かったみたいだけど、佐久間が指示して近くにいた看護師の方が応急処置しっかりできてたから大事には至らなかったってさ。
脳にも影響はあるかもしれないけど、それは起きてからだって。いつ目覚めるからわからないけど、ひとまず意識はあるみたい。』
俺、そんな事してたんだ。
あの時の記憶はほぼ無い。ただただ涼太とめめが助かってほしくて、阿部ちゃんは放心状態で、俺は頭より体が動いていた。
佐久間『そっか、よかった。涼太は..?』
深澤『舘さんは、外傷は打撲だけだったよ。脳への影響はやっぱり起きなきゃわからないけど。
佐久間、本当に頑張ってくれてありがとう。お前が頑張ったから、2人とも助かったんだよ。』
そういって、ふっかが俺を抱きしめてくれた。
よかった...
まだ、2人が起きたわけじゃないけど。
でも生きてはいるんだ。
だって生きていれば、また会えるんだから。
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リセル(プロフ) - りんさん» そうだったんですね。どういたしまして。 (2021年6月10日 9時) (レス) id: d52ea51f4a (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - リセルさん» 意味合いはあっているのですが、伝わりにくかったですね。少し訂正します。ありがとうございます。 (2021年6月10日 9時) (レス) id: 397729a488 (このIDを非表示/違反報告)
リセル(プロフ) - すみません、更新された47ページ目で、高そうってなってますけど合ってますか? (2021年6月9日 22時) (レス) id: d52ea51f4a (このIDを非表示/違反報告)
リセル(プロフ) - りんさん» どういたしまして!また更新されるのを楽しみにしてますね! (2021年5月31日 9時) (レス) id: d52ea51f4a (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - リセルさん» 訂正しました。ご指摘ありがとうございます! (2021年5月31日 7時) (レス) id: e57e83a78d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りん | 作成日時:2021年4月4日 21時