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阿部side
俺は″舘様″と呼ぶのを躊躇っていた。
あれはあくまで、アイドルグループの宮舘涼太という芸能人であるからこそのあだ名である。
今の舘様はそんなことは知らない。
だから記憶が戻るまでは避けようと思っていた。
でも舘様の返事は違った。
宮舘『...なんでそう呼ばれてるかはわからないけど、その呼び方のが嬉しかも。...実は、この前あった男の子にも言われた。″だてさま″って。
でもね、夢で言われたのは多分阿部の声だったから。記憶を戻す為にも、今までと同じようにしてほしい。』
阿部『無理、してない?』
ただでさえ、記憶を戻そうと頑張ってる舘様。
あまり一気に色々して、無理はさせたくない。
でも、こういう時に妥協しないのが舘様なんだよね。
宮舘『わからない。でもやれる事は全部やりたいんだ。滝沢さんがくれた機会を無駄にしたくないんだ。』
向井『ふふ、流石だてやな。どんな時でも変わっとらん。』
記憶がないなんて嘘みたい。宮舘涼太という人間の中身は全くといっていいほど変わってないんだろうな。
阿部『わかった。じゃあ舘様って呼ぶね。』
宮舘『うん。ありがとう。』
佐久間『涼太、よかったね。』
宮舘『うん。なんかきっかけ掴めたかも。』
それから、舘様はどんな人だったかの話に。
宮舘『なんか、俺って、不思議な人なんだね。』
向井『不思議な人やないよ。宮舘涼太って人間をしっかり生きて全うしとるねん。嘘偽りないだてやからこそ、俺はだてが大好きなんよ。』
宮舘『ふふっありがとう、康二。』
向井『だては、伊達男なんよ!だてだけにね!』
宮舘・佐久間・阿部『....。』
向井『ちょちょちょ、誰か反応せぇ...!』
宮舘『っ....ふふ、ふふっ笑、ふははっ笑、あはははっ笑』
阿部・佐久間『っ!』
向井『え?』
それは、紛れもなく舘様の心の底からの笑顔。康二とふざけていた時にでる、少し特徴的な笑い声だった。
俺と佐久間は顔を見合わせた。佐久間ですら、こんなに笑った舘様は見たことがなかったみたいだった。
宮舘『あははっ、....って、皆、どうしたの?』
佐久間『ううん、なんでもない。涼太が楽しそうでよかったなぁって。』
宮舘『確かに、こんなに笑ったのは久しぶりかも。
大介が、前に笑わせてくれた時以来。』
向井『だてが楽しかったならよかったわ!』
しばらくして面会時間になり、3人で帰宅。
あの笑顔がみれて、少しだけ未来が明るくなった気がした。
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リセル(プロフ) - りんさん» そうだったんですね。どういたしまして。 (2021年6月10日 9時) (レス) id: d52ea51f4a (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - リセルさん» 意味合いはあっているのですが、伝わりにくかったですね。少し訂正します。ありがとうございます。 (2021年6月10日 9時) (レス) id: 397729a488 (このIDを非表示/違反報告)
リセル(プロフ) - すみません、更新された47ページ目で、高そうってなってますけど合ってますか? (2021年6月9日 22時) (レス) id: d52ea51f4a (このIDを非表示/違反報告)
リセル(プロフ) - りんさん» どういたしまして!また更新されるのを楽しみにしてますね! (2021年5月31日 9時) (レス) id: d52ea51f4a (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - リセルさん» 訂正しました。ご指摘ありがとうございます! (2021年5月31日 7時) (レス) id: e57e83a78d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りん | 作成日時:2021年4月4日 21時