大丈夫、俺らなら。

違和感 ページ26

目黒side






最後の記憶は、車の衝撃と周りの叫び声。




だけど後悔はなかった。目の前でなにも出来ずに誰かが死ぬなんてまっぴらごめんだし。




それから次に目が覚めたのは2週間後だった。



正直、生きてたんだって思った。

でも悲しませずにすんだなってホッとした。




お医者さんが皆を呼んでくれたみたいで、慌てて病室に入り込んできた。



康二なんて、鼻水まで垂らしてて、まだ笑えるほど表情筋崩れてないから顔が痛かった。



でも、皆が全員揃ったみたいな感じで、俺を見ていたけど佐久間くんと、舘さんがいない。




佐久間くんは仕事かもしれないけど、舘さんが居ないのは不安で。もしかしたら守れなかったのかもしれないって、働かない頭の中でそれだけが駆け巡る。





岩本くんが、疲れたから寝ていいよって言ってくれたけどどうしても気がかりで、疲れて閉じそうな瞼に対抗しながら必死に2人の名前を呼んだ。



深澤『大丈夫だよ。舘さんも元気になったよ。めめのお陰。ごめんね、全員の顔を見せてあげられなくて。めめ、今はもう少し休も？』



ふっかさんがそういって優しく微笑んでくれた。




その言葉に少しだけ不安な気持ちがとれて、眠りについた。







でも、目が覚めてから会いに来るのは6人だけ。
バカな俺でも理解できる。なにかあったんだって。



二、三日たってだいぶ体的には良くなってきてる。

皆のマッサージとかのお陰か、歩けはしないけど車椅子とかを使えば移動は出来るようになった。来週位にはリハビリも出来るかもって。





先生からは



医師『驚異的な回復力ですよ。』



なんて言われたし。



今日はふっかさんと岩本くんが来てくれるっていってたから、聞くなら今日だ。




まだうまく動かない手を必死に動かしながら、ドロドロのお粥を食べきって、2人が来るのをまった。

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